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東京都、保育所への借地の固定資産税全額免除へ
~2017年度から全国初の措置~

東京都は、保育施設として使用するために貸し付けられた土地や家屋を対象に、2017年度から固定資産税を全額免除する方針を固めました。これは全国初の試みで、用地不足が大きな原因となっている保育所不足の解消を目指すために実施されるものです。併せて都では、保育士の待遇改善等を含めた保育所対策の方針を明らかにしています。

東京都では全国ワーストの保育所待機児童があり、2016年4月現在では8,466人で、前年度にいったん減少したものの1年で再増加に転じました。この待機児童を減らすために保育施設を増加させるための対策の一つとして、今回の固定資産税全額免除に踏み切ることになりました。都では、保育施設の用地については、固定資産税を非課税にしたり減免したりする措置がありますが、対象はいずれも施設運営者が土地を保有する場合に限られており、借地でも全額免除にすることで、土地の所有者が保育施設に使ってもらう意識を高めることに寄与することを狙っています。

また、都が直接徴収している23の特別区内だけでなく、都内の市町村が同様の措置をした場合、税収減の補塡として市町村に交付金を出すことも検討しています。

東京都における施設数は、認証保育所数は若干減少傾向にあるものの、認可保育所数はこの6年間で約3割増加(542施設増)しており、利用定員数も約5万人分増加しています。一方で待機児童数は、右表のとおり毎年8,000人前後を境目として推移し、それほど大きな減少は見られません。特に1歳児がそのうちの約半数を占めています。また全体の約9割以上は3歳未満児となっており、そのため職員配置を満たすための保育士不足に拍車をかけている状況です。

また都内でも世田谷区、杉並区、練馬区などには待機児童数が多く、この3区で約2,900人と、全体の約3割を占めています。

このほか東京都では保育士の待遇改善のため、保育士1人あたり月額平均44,000円の給与補助をすることで補助額を倍増させる方針を決めています。職責や勤務年数に応じて賃金体系を定める人事制度を導入することを条件に、保育施設の運営事業者に補助する。

施設の新設を加速させ、保育士の処遇改善に注力することで、さらに顕在化する待機児童を解消することができるかどうか、注目されます。

(参考:東京都HP / 朝日新聞 / 毎日新聞 / 日経新聞